The Hermetic Tarot Cards – June 1, 1990

一目見て圧倒されるモノクロの繊細な線画。「Hermetic（ヘルメス的）」という名の通り、西洋神秘主義や錬金術、占星術、生命の樹など、ありとあらゆる象徴がぎっしり詰め込まれたタロットデッキです。一枚一枚の情報量が非常に多く、慣れるまでにはかなりの読み込みが必要。直感で読むというよりは、知識と解釈の積み重ねでリーディングしていくようなストイックさがあります。アートは美しいというより厳かで緻密。“神秘思想を図像化した書物”のような印象で、ただの占い道具というより、学びの対象として長く付き合っていくデッキだと感じました。初心者には少しハードルが高いかもしれませんが、タロットの象徴体系を深く掘り下げたい方、学びの道具として迎えたい方には非常におすすめです。

こちらも市川の倉庫から発送。綺麗な状態で届きました。カード自体は、Tarot of Abyss よりもっとダーク。いろいろなシンボルが描かれています。一枚一枚どんなことが書かれているのか検証していくのも楽しいかもしれません。モノクロ。

表裏とも白黒。構成は、小アルカナは数札、コートカードはキング、クイーン、ナイト、プリンセス、となっています。大アルカナの上部には、ローマ数字のほかヘブライ文字も併記。また、全カードの下部には、例えば「愚者」は「The Spirit of Ether」という風に意味が記されています。なお、8が「力(剛毅)」で、11が「正義」なのは、ライダー版と同じ順番ですね。開封して一目で言い知れぬ恐怖を感じ、直視できず、すぐ箱に戻してしまいました。「気分がいい日に改めて見よう」と棚にしまって一ヶ月半経過。昨日ようやくじっくり絵を見ました。なんだかトートタロットに似ている気がしたので、テーブルに、このデッキとトートをずらりと平行に並べてみました。全てのカードではありませんが、幾つかのデザインにやはりトートと共通点はあるようです。例を挙げると…「戦車」…大きな車輪と四本柱、中央の聖杯の配置は概ね同じです。(しかし、こちらのスフィンクスは二頭のみ)「カップ5」…蓮が生える中、カップが逆五芒星を取り囲んでいます。(カードの意味は、Loss in Pleasure )また、絵柄は異なりますが、「皇帝」に織り込まれている数々の象徴も共通していますし、「カップ2」にはイルカ二頭が登場します。かと言って、全てのカードが似ているかと言えばそうでは無く、「恋人達」はコブラと格闘する図で、一瞬「あれ、このデッキって恋人達の札が無いの？」と思いました。(が、後にペルセウスのアンドロメダ救出の図と知りました。不勉強でした。←追記です。)「吊るし男」はトートと似ているものの、こちらの男はなぜか背中を向けており、片方のお尻に六芒星が描かれております。初めに私が怖いと感じたのは、人物も動物も体に比べ顔が大きめに描かれており、こちらを睨んでいるかのようだったからです。ワンドの炎は、メラメラとしていて地獄絵を彷彿とさせられました。コートカードも、古代の異形の神々のような造形です。しかし、線描画でぎっしり象徴が描き込まれているので、それらを理解出来る方には奥深い意義を引き出せるのではないでしょうか。他の評者の方々も触れておられるように、日常生活での瑣末な事項を問うためのデッキでは無いと思います。(逆にこのデッキで、三角関係のもつれとか、次の休暇の旅行運とか、バイト先を辞めるか否か、なんて事を占いたい方がいらしたら、それこそ並はずれた剛毅の持ち主でしょう。)以上、タロットカード集めを趣味とする私の、勝手な印象及び拙い描写です。いかんせん、ゴールデンドーンの変遷にも神秘思想にも占術にも全くのど素人ですので、個人的な印象しか書けません。しかし、非常に興味深いデッキに違いありませんので、興味をお持ちの方はぜひお手に取って下さい。カードの質感も仲々良いです。そして、知識がお有りの方には、成り立ちの経緯、トートとの関連性などを読み解いて下さることを、これまた勝手に期待しております。

タロットカードの中でもとっても大好きです。愛しさが溢れます。購入できて良かったです。 初心者の方は普通のライダータロットやトートタロットをマスターしてからの方がいいでしょう。何故ならライダーとトートの要素がどちらも入ってるからです。正位置逆位置がないのはトートタロットと同じで、魔術系タロットの特徴です。使う人をかなり選びます。使うには西洋占星術やカバラ、聖書やギリシャ神話、ヘルメス思想などの知識が必要です。薔薇十字団時代の教義や思想が入ってます。タロットカードの中でもトートタロットより魔術性が強く力が強いため占者の素質や力が問われます。 ハイアーセルフからのアンサーが表層的やいい加減な質問には向きません。より自分の人生の深みに向き合いたいや大きな規模での内容が向いてる真面目タロットです。

ゴールデンドーンの思想などが描かれた、珍しいモノクロのカードだったので購入しました。占星術の勉強も始めた所だったので、サインや惑星のシンボルが入っている所も気に入っています。メッセージ性の高い繊細なタッチの描写は、見ているとグイグイと引き込まれます。絵柄の怖いイメージとは裏腹に、手にすると柔らかい優しい波動で癒されるので不思議です。何か訴えかけてくるようにも感じます。１つ１つの奥義を読み解きたくなる魅力的なカードですが、かなり高度な魔術系上級者向き。私には到底扱えませんが、これ使えたら絶対カッコいい。

とてもきれいな状態で、注文してからすぐに送っていただいたのでびっくりするほど早く届きました。普段は、特に意識する事なく自分に相性の合う種類のカードを使ってます。このタロットも直感で相性が合うと思い選びました。届いてカードを開けてやっぱり合うな、選んで良かったと思えるカードでした。私的には、すごく読み取りやすいです。だけど、タロット初心者の方が使うには難しいかもしれません。少し力が強めのカードなので、それに負けてしまう方もいるでしょう。そこが大丈夫という方でしたら使いこなせると思います。

このタロットは、秘教的結社「ゴールデン・ドーン(黄金の夜明け団)」が、儀式の時に使用したタロットカードです。タイトルも「秘儀を内包したタロット」。ひょっとしたら、このタロットは、結社の外には出さない特別なタロットだったのかもしれません。後に、このメンバーでもあった、ライダー・ウェイトとパメラ・コールマン・スミスによって、現在最も、普及している「ライダー版」が、作られますが、このカードがもとになったと思われる節が見受けられる記念碑的なカードです。このカードには、エレメントや占星術などのサインなども書き込まれていて・・トートとライダーの架け橋になるような興味深いものを感じます。このタロットカードから、秘儀性を排除して、普及させるべく作られたのがライダー版とも言えるかもしれません。しかし、ゴールデン・ドーンの内紛で、そこを離れたライダーは、新たに秘密結社「薔薇十字会」を設立させます。パメラもそこに合流して、最初のパメラのデザインしたタロットには、薔薇の花が裏に描かれます。まさしく、ライダー版は、薔薇十字会の象徴でもあったのでは?このタロットを手に取る時、時空を超えて、ゴールデン・ドーンの精神が蘇ったような感覚になるのは、私だけでしょうか?くだらない俗事を見るのではなく、深い精神性や国家の行く末など・・そういうことを見ていくのにふさわしいカードかもしれません。姿勢を正して、このカードに向かい合ってしまうのは、このカードに潜む魔力そのものなのかもしれません。タロットをより深く、その深遠なる精神性にまで感じてみたい方には、絶対にお勧めの一品です。より深く、タロットを極めていきたい方には外せないものだと思います。モノクロで地味なカードですが、タロットの本来の姿が、必要十分に表現されたカードだと思います。タロットの愛好家、コレクター、また、プロの占術家には、持っていて損のないものだと思います。

普通の面白い、かわいらしい、タロットカードとは一味違う。くだらない願い事や軽い事を占うのではなくてこれからの日本、世界の未来をじっくりと占いたいと思う。悪用すると罰が当たりそうな気がする。そのくらいこのカードには威力があるように感じるのは私だけでしょうか？しっかりと未来の行く末を占いたい。天災や戦争が早く終わりますように。世界平和を！