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宝飾品の文化と技術の歴史
本書はそのタイトル通り、紀元前5000年ごろから1950年代ごろに至るまでの各種アクセサリーを扱った本です。ジュエリーといっても、宝石だけではなく、各種金属や象牙などを使ったものや、カメオも含まれています。全て大英博物館所蔵品です。取り上げられる時代が長いだけではなく、扱われる地域もヨーロッパ、アフリカ、中南米、日中韓、ジャワ、インドやモンゴルにまで及び、その結果「ヨーロッパ、中国、韓国と日本 紀元300−1000年」といったような章があるなど、記述も広範に渡っています。これだけの時代と地域を、豊富な写真を含めて240ページの本にまとめたために、じっくり通史を追うというよりも、少々バラバラに、広く浅くアクセサリーの歴史と技術を追う形になっています。世界各国の各時代を縦横無尽に言及する構成は、あまりまとまっていない印象を受けます。とはいえ、大英博物館のスタッフが執筆した本文は、短くとも豊富な情報が盛り込まれ、アクセサリーの使用法や意味、製造に使われた技術などを細かく指摘しています。写真は多くがカラーで、629点もの品が掲載されています。古今東西のアクセサリーの写真を見ると、技術の発展が必ずしも時代の流れと比例したものではないことや、人々が宝飾品にこめた想いや斬新なアイディア、国や時代に合った美学がわかり興味深い一冊です。
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